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劉氏とはどのような存在か。【新聞社説読み比べ2017/7/15(土)】

 

 

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新聞大手5社の社説を読み比べて要約します。 

もくじ

 

ピックアップ記事

劉暁波氏の死去について4社が取り上げてます。劉氏がどういう存在、どういう気持ちだったかというところで各社に違いが。

劉氏の寛容の態度こそが不寛容政権への究極批判とする朝日新聞さん。

微かな望みさえ見えなかったんだろうなぁと劉氏の気持ちをお察しされる産経新聞さん。

それでも人間の自由へあこがれる力に望みをかけ、劉氏は今後また道しるべになるだろうと毎日新聞さん。

購買力、経済大国といった経済的ワードが絡み、劉氏の死を大損失とする日経新聞さん。

 

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劉暁波氏の死去

★朝日新聞さんは、 

そもそも投獄は理不尽だったし、人権感覚が欠落した中国政権の体質に断固抗議する。

劉氏らが提案した「08憲章」は穏やかなものだったはずなのに、それを国家政権転覆扇動罪にした共産党政権こそおかしいでしょ。

「私には敵はいない」とし、取り調べの警察官にも敬意を表し、憎しみを全面否定する姿は、まさしく寛容の精神。そして自由と寛容は分けて考えることはできないから、投獄間際でも「敵はいない」と言い切った姿は、不寛容体質の共産党政権に対する究極の批判と言えるよね。

「自身で最後に」という願いに反して人権活動家への弾圧を続けるような、民衆を敵にする政治は間違ってるよね。

といってます。

 

★産経新聞さんは、

ノーベル平和賞に評価される劉氏に対して、収監を続けた中国当局の対応は無慈悲すぎ。劉氏の支援者まで軟禁化するとか信じらんない。すぐやめて。

劉氏はがんではなく、中国の人権弾圧によって亡くなった。更に強まっていく弾圧に、劉氏はきっと希望が見えなかっだろうね。

国際社会も、中国に改善を求めて強く抗議していかなきゃね。岸田外相が「中国の人権状況を注視する」と言ったのは当然。

といってます。

 

★毎日新聞さんは、

中国は弾圧やめて、 制度改革を進めるべき。劉氏は、具体的に政権転覆させようとした訳じゃないよ。

服役中のノーベル平和賞受賞は、オシエツキー以来のこと。ノーベル賞委員会は「早すぎる死の責任は中国が追うべき」と批判してるけど、国際社会の声でもあるよね。

 「私で最後の犠牲者に」という劉氏の願いは当分叶わなそうだけど、「どのような力も自由にあこがれる人間の欲求を阻止することはできない」とも言っていた。

劉氏が道しるべとなる時代は、また来るよね。

といってます。

 

★日経新聞さんは、

劉氏の不屈の姿勢に敬意を表したい。

当たり前のことを言っただけの人に、事実上獄死させた責任は中国にあるよね。

世界2位の経済大国の若者が、天安門事件という封印されてしまった重大な現代史を知らないということも問題だよね。

劉氏にノーベル平和賞を与えたことに中国は反発して、ノルウェーのサーモン輸入を事実上制限したけど、巨大な購買力による圧力は世界の常識とかけ離れてるんじゃない?

これまで以上に強権的な習近平政権の中で、劉氏の死は中国にとって大損失。

人権問題について、トランプ政権になってからの米政権は動き止まったし、日本を含めた民主国家で中国にモノ申さなきゃね。

といってます。

  

社説一覧 2017/7/15(土) 

朝日新聞
劉暁波氏死去 恥ずべき弾圧の体制
辺野古提訴へ 問われる工事の公正性

産経新聞
劉暁波氏死去 これが中国の人権弾圧だ
辺野古移設 不毛な法廷闘争は避けよ

毎日新聞
「成果型労働制」連合が容認 生活と健康を守れるのか
平和賞の劉暁波さん死去 自由への欲求は消せない

日本経済新聞
上向き米国経済に残された課題は何か
劉氏の死が警告する人権問題

読売新聞
EPA国内対策 攻めの農業へ構造改革を急げ
熱中症の予防 「危険」のサインに気づきたい

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社説を読み比べて要約することについて。 

先週一週間の社説を振り返る記事はこちら↓

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