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ビジネス書の研究、社説の読み比べ、要約など。世の中の「学び」を見つけます。

新聞社説を200字に要約する【コツ】と【5つの事例】

「要約力」が上がるということは、文章のポイントをつかむということなので、「読解力」の向上にもつながります。

今回は、新聞社説を「200字以内」に要約するコツと、実際に要約した5つの事例を挙げます。
新聞社説を200字に要約するイメージ

200字に要約するポイント

要約は「意見」の部分をメインにする

新聞社説とは「その新聞社の主張や意見」を言います。取り上げる記事において新聞社が「何に(誰に)対して、どんな意見を述べているか」という部分をメインに要約をしていきます。

記事に書かれているすべての意見を詰め込もうとすると「200字」では足りなくなることもあるので「その記事内でポイントとなる主張や意見」に絞って要約していきます。

社説のタイトルが新聞社の結論になることが多い」ことを活用し、結論を補足する意見などを探していくと、要約する部分を見つけやすいでしょう。

言葉の略し方

例)

「〜である。」→「〜だ。」や「〜。」に省略します。

「しなければならない」→「すべき」といった風に短く置き換えても意味が変わらないよう言葉を選びます。 

 

言葉の増やし方(字数を調整する)

「もう少し文字数を増やしたい」という時

漢字の量に注目します。内容をぎっしり詰めようとすると必然的に漢字が多くなり、見にくい印象を与えます。その時には「ひらがな」に変えて、読みやすい要約に調整する方法を活用します。

例)

「時」を「とき」に。「事」を「こと」に。

 

長い文章には「、」を加えて読みやすくする

例)

「どこが問題なのか具体的にせず、解明が進まない。」というように、文章の真ん中に一区切りおき、読みやすく調節します。

 

【参考】6色蛍光ペンを使った要約の仕方と、その具体的な方法はこちらの記事にて↓

www.daishibass.com

 

大手5社の新聞社説を200字以内に要約する例

では、実例を挙げていきましょう。「本文の要約が200字以内」に収まるようにしています。

朝日新聞さんと毎日新聞さんからは「森友問題」についての記事を。

読売新聞さんと産経新聞さんからは「三菱マテリアル子会社の不正」について。

日経新聞さんからは「アンドロイドの成功に学ぶ」という記事を取り上げます。

「みずいろ蛍光ペン」風に線を引いてある部分が「意見」となります。

 

朝日新聞 2017/11/29

タイトル:森友・加計 解明は首相にかかる

文字数:200字

森友学園への国有地売却があまりにも不自然だったことが、改めて浮かび上がった。なぜ特別扱いをしたかの解明が依然進まなかったのは、直接の当事者が口を閉ざしているからだ。真相究明に後ろ向きな政府や首相の姿勢が問題を長引かせている。ずるずると解明の機会を失い、新たな疑問が膨らんでいく。この悪循環を断ち切れるのは首相自身だ。各関係省庁に徹底調査を指示すべき一点の曇りも無いなら、何もためらう必要はなかろう。

 

朝日社説説明図「解明は首相にかかる」というタイトルに対して「どういう風にうやむやになっているか」という部分や「首相がちゃんと調査を指示すれば良いですよね」という部分を要約することで、意見とその理由がまとめられた要約になりました。

 

毎日新聞 2017/11/29

タイトル:森友問題の政府側答弁 ほころびが明白になった

文字数:200字

会計検査院が「値引きの根拠が不十分」と指摘し、新たな局面を迎えた森友問題。これまでのいきさつについて安倍首相は「私が調べたわけではない」と無責任な姿勢をとる政府はまず矛盾している従来の答弁を撤回し、不適切だったと認めるべきだろう。どこが問題なのか具体的にせず、解明が進まない。問題の本質は「なぜ特例が重ねられたか」だ。佐川氏や、名誉校長に一時就任していた昭恵氏らの国会招致はますます不可欠になった

 

毎日社説説明図先ほどの朝日新聞さん「一点の曇りもないなら調査をためらわないですよね」という姿勢に対して、毎日新聞さんは「もう不適切さを認めて、問題の本質に迫りましょう」と、より突っ込んだ意見を示していました。このように「意見」をメインに取り上げることで「そのテーマについて」と「そのテーマをどう見るか」といった、内容の濃い要約ができるようになります。

 

読売新聞 2017/11/29

三菱マテ系不正 経営陣の品質軽視が目に余る

文字数:200字

三菱マテリアルの子会社と、繊維大手の東レの子会社で、製品データ改ざんの不祥事が相次いで発覚した。三菱電線工業は不正を把握しながらも9か月にわたり製品の販売を続けた。責任感のなさは目を覆うばかりだ。改ざんを続けた東レの子会社は「安全性に問題はない」と主張している。度合いの大小ではなく不正を許す企業風土そのものが問われる。一連の不正は、品質管理を現場に丸投げしてきた経営陣の無責任体質が生んだと言える。

 

読売社説説明図「二つの事例とも、経営陣の無責任体質が生み出した不祥事ですよね」ということを掘り下げている部分を要約して、一つの流れでまとまった要約になりました。

 

産経新聞 2017/11/28

三菱マテの不正 背信を重ねた罪は重大だ

文字数:200字

三菱マテリアルの子会社が検査データを改ざんしていた。まずは不正の全容を公開し安全確認を急ぐ必要があるそのうえで責任の所在を明らかにすべき。三菱電線は不正が社長にも報告されたのに、出荷を継続し「出荷先の特定にがかかった」と説明する。隠していたと思われても仕方あるまい顧客の信頼を二重に裏切った罪は重大だ。世界に誇るものづくりの信頼が揺らぎ、事態は深刻再発防止への取り組みを官民で真剣に考えるべき

 

産経社説t説明図タイトルの「罪は重大」という部分に対し、「再発防止への取り組み」を考えるのは「官民で真剣に」という意見なので、ここにスムーズにたどり着くように要約します。

 

日経新聞 2017/11/25

タイトル:「アンドロイド」の成功に学ぶ

文字数:200字

スマートフォン市場で8割強のシェアをおさえたアンドロイドの成功には、多くの企業が学ぶべき点がある。一つは誰でも改良できるようにしたことだ。世界中の技術者の協力を得て開発を加速したといえる。日本はこうした「仲間づくり」で外部と協力しやすい体制を築くべきだ。M&Aで人材や技術を手に入れスマートフォン検索の利用を伸ばし、広告収益を高めた手法は参考になるM&Aの技量を磨き、生き残りを真剣に考えるときだ

 

日経社説説明図「アンドロイドの成功とは何か」という部分から、その学ぶ理由でもある「生き残りを真剣に考えるときだ」という意見につなげます。タイトルの「アンドロイド」にかけた部分を要約すれば「誰が」という部分を削除しても意味が通じやすくなり、文字の短縮につなげられます。

 

新聞各社、社説の参照先

新聞各社の公式サイトはこちらです↓

朝日新聞  →社説トップページ

産経新聞  →社説トップページ 

毎日新聞  →社説トップページ 

日本経済新聞→社説トップページ

読売新聞  →社説トップページ 

 

スマホで文字数のチェックするならEvernoteがおすすめ

「エバーノート」を使えば、200字になっているかカンタンに確認できるのでおすすめです。


Evernote説明1

横1列がちょうど20字になっているので、10段使えば200字になります。(TSUTAYAスマホのtone15にて確認)

 

統計を確認すれば
Evernote説明2

Evernote説明3

文字数の確認ができるので、これまた便利に使えますね♪  

 

◇ ◆ ◇

そのほかの勉強方法についてご紹介します。

  

大学・高校受験の勉強について

私事ではありますが、娘が塾に行かず家庭教師もつけず、東大理三に一発で現役合格しました。

 

「勉強のポイントは何だったのか?」聞くと

とにかく自分が理解できる教材が良い

「例えば、誰かから聞くことで理解を得られやすいなら、その方法が教材として適切」

自分にあった方法とは何なのかを見つけることが大切」

ということでした。

 

彼女が受験勉強中にやっていたことは…

・夏休みなどの長期休みには1日12時間以上の自宅学習(赤本やスタディサプリを使用)

・学校の先生に相談

 →目標に対して勉強のスケジュールの立て方

 →進め方に問題が無いか などを相談していました。

 

「スタディサプリ」の公式サイトはこちらです↓

(一度、無料でお試しされることをおすすめします) 

 

自分に合うとは?

「自分に合うもの=理解しやすいもの」とするなら、「自分に合った脳の使い方」はどうでしょうか?

自分に合った脳の使い方

自分に合った脳の使い方

 

 本紹介の記事はこちら↓

www.daishibass.com

  

文章力が格段に上がる厳選一冊

「文章力そのものが不安」という方に「とにかくこの一冊だけあれば大丈夫!」という本をご紹介します。

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング (できるビジネス)

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「あ、そうそう!こんな本が欲しかったな!」  

読み始めて10ページほどですでに、気分が晴々するような満足感を得られ、最後まで分かりやすく、読みやすい♪

多くのウェブサイトでも見られるように、私からも本当におすすめの一冊で、この本だけあれば〔もやもやとした不安〕な状態から〔基礎を得たというハッキリとした自信〕へと変わる自分を実感できます。

・文章の書き方がわからない。

・押さえるべき基本がわからない。

そんな「文章に不安な方」のための本です。

あなたの文章力に末永く貢献してくれる「文章の基礎力」は、是非とも手元に置いておきたいオススメな本です。

本書では《 食べきれないラーメンのような文章ではなく「美味しく完食できるラーメン」のような完読してもらえる文章を目指しましょう。》という明確な目標を立てており、表現も分かりやすく書かれいてます。
f:id:daishibass:20171213075944j:image文章に関わる方に、一読の価値が大いにあり!