「メラビアンの法則」をご存知でしょうか。
言葉よりも、身振り手振りといったボディランゲージの方が、人に伝わりやすいという法則です。
パーセンテージで表すと…
言葉(の意味)7%
言葉の抑揚(強弱、高低など)38%
ボディランゲージ55%
と言われてます。
今回はメラビアンの法則からの考察を、駐車場の誘導員さんの実例を挙げてレポート致します。
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とある国道の大きな通り沿いに、文字どおり「巨大」なパチンコ屋が出来て数年。敷地内には飲食店や大きな立体駐車場が併設されており、近辺ではなかなか見かけない大規模な店舗となってます。
私はパチンコはやりませんので、お店としてのポイントはわかりませんが、今回注目するのは「誘導員さん」なのです。
その大きな立体駐車場の入口には、誘導スタッフが立っており、車が近くを通ると必ず誘導を始めます。
車で駐車場を横切る時、彼らは、背筋をピッと伸ばし堂々と立っており、目線をこちらに、手を大きく丁寧に振り回し、もう片方の手には誘導棒を持ち、駐車場の方向を指し誘導する合図を送ってきます。
あまりにも堂々とした態度、自然なその立ち振る舞いに、その横を過ぎる時に思わずつられておじぎをしてしまう事が何度かあったのです(ボケっとしてたからとも言えなくはないのですが)。
物凄くぼーっとして運転してたら、間違って入ってしまうかもしれません。
「思わず」行動しそうになる。
この「思わず」という無意識的なことに注目する意味があると思います。
無意識的に人を動かす力。この影響は大きいのではないでしょうか。
以前メディアで見かけましたが、独特のダンスや振り付けでお客を楽しませる有名な誘導員さん達も実際にいるのですね 。彼らはまさにお仕事の本質をついていると思います。直接見てみたくもなります。
話を戻しますが、彼らのその立ち振る舞いは
「入ろうか迷ってるお客さん」
「パチンコはやるが今日やろうとは考えていなかったお客さん」
に対して、非常に効果的ではないでしょうか。
「思わずつられて入ってしまった」という行動を起こすなら、まさに誘導中の誘導ですね!
そして、彼らは呼び込みといった、声を発することをしていません。もし大声で車に向かって呼び込みをしたなら、逆に嫌がられ、避けて通られる事もあるのではないでしょうか。
来訪客だけでなく、
「もう一押しすれば来るような見込み客」を、余すことなく自店に呼び入れる。
トークよりも「効果的な手段」。
様々なシチュエーションで応用が効きそうです。
言葉巧みながらもオドオドしてる人と、言葉が無くとも堂々としてる人との、受ける印象の違い。
次の行動にどう影響されるか。
体で表現するということは、言葉よりも
【無意識の部分に働きかけやすい】
ここが今回のポイントだと言えます。
今回の事例、もし、
・堂々と(ボディランゲージ)
・ステキな美声でうるさくも無く(声の抑揚)
・害の無い言葉(言葉の意味)
で誘導されたら…どうなんでしょう?
与える情報の順番は関係するのか?
「人に伝わる」と「人が動く」では、体の動かし方は変わる?
と、新たな疑問を残しつつ…今回は以上となります。