こんな時におすすめ→
集団の中としても、個人としても、進みを遮るモヤモヤの正体を知りたい時。
この本が、マネジメントする立場の方だけにしか読まれないとしたら、とてももったいなさ過ぎます。
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なぜマネジメントが壁に突き当たるのか
田坂広志
朝日東洋経済新聞社
2002.4.11
もくじ
【開講】なぜマネジメントは「沈黙は金」の瞬間があるのか?
【第一講】なぜ「論理的」な人間が社内を説得できないのか?
【第ニ講】なぜマネジメントにおける「直観力」が身につかないのか?
【第三講】なぜ「原因不明」によって問題を解決できないのか?
【第四講】なぜ「矛盾」を安易に解決してはならないのか?
【第五講】なぜ「多数」が賛成する案が成功を保証しないのか?
【第六講】なぜ成功するマネジメントは「完璧主義」に見えるのか?
【第七講】なぜ「成功者」を模倣することができないのか?
【第八講】なぜ「経験」だけでは仕事に熟達できないのか?
【第九講】なぜ「ベスト・チーム」が必ずしも成功しないのか?
【第十講】なぜ「動かそう」とすると部下は動かないのか?
【第十一講】なぜ「教育」しても部下が成長しないのか?
【第十二講】なぜ「優秀な上司」の下で部下が育たないのか?
【閉講】なぜマネジメントは「アート」になっていくのか?
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スキマ時間にはビジネス書を「聴く」。オーディオブックのFeBe
どう考えても非の打ち所のないような正論、もうその論に従うしかなさそうという程、進みそうだと思ったことが、全くまっすぐ進まなかった時、一歩も進まなかった時、むしろ逆向きに動いてしまったの時。
そんな時がもしあったら、ぜひとも本書でその謎を解き明かして頂きたい!
その秘密は「こころ」にあり、重要キーワードとして「集中力」があります。
マネージャー、管理職という視点から、そのようなこころについても丁寧に説明されていきます。
そして、集団としては「暗黙知」と「複雑系」という重要キーワードがあります。
目的地に向かうのに、まっすぐ押し進もうとしても、どこかに摩擦が起きます。
本書でかかれていることはマネジメントと呼ばれるものですが、その本質である「人と人との関わり合い」にどれだけ筋の良いアプローチができるか。ということになります。
それは、○○テクニックといった表面的に済ませるようなものではありません。
ちゃちゃっと人任せにできることではないのです。
言い換えると、○○テクニックでちゃちゃっと済ませようとするマネジメントなのであれば、成果が出てこないのに何ら不思議はない。ということになります。
そうならない為にも、読者に勇気を与えてくれるような
メッセージが強く込められてます。
同時に、厳しい指摘もあります。
私自身、深く踏み込みたい場所があり、大いに共感することが多いので、ぜひぜひこの素敵な本をおすすめしたいと思っています。
もし同じように、自身の目の前のことに、
勇気を必要とされてる方がいらっしゃったら。
共に勇気を持って踏み出し、成長の道を歩み続けられたら幸いです。